2023年春、新しく作った靴2足のご紹介

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皆さんこんにちは。MSYのTOMIでございます。ご無沙汰でございます。

 

前回は2022年夏に作っていた靴をご紹介しましたが、今回も製作報告です。
というか、失敗例報告といった方が正しいかもしれません。

 

ということで、まずは完成した2足のご紹介です。

 

左のタッセルローファーは友人から依頼を受けて作ったもの、右側のモンクストラップは自分用です。
タッセルローファーのアッパーはイルチアのカーフです。とても滑らかな手触りです。普段比較的安価な革を使っていましたのでドキドキしました。
モンクストラップは、素揚げのヌメ革を緑に染めて、黒い靴クリームで仕上げてからフィニッシュ剤処理をしています。まあまあ思い通りの色になりました。

 

タッセルローファーの方がたくさん写真があるのでそちらからご紹介して参ります。

 

といってもいきなりアッパーが完成したところからです。モカは最初から穴をあけて縫っていきました。穴位置を均等にするのが難しくて、トーの部分のモカをもう少し滑らかにしたかったです。

 

中底加工です。ヒール部分も救い縫ってみようと、初めてぐるりと一周溝を彫ってみました。いつもはからげ縫いです。個人的にはからげ縫い以上の良さがいまいち分からなかったので次回からは従前通りからげ縫いでいこうと思っています。

 

釣り込み始めたところです。ボックスカーフはハリがあるので柔軟剤で柔らかくしながら釣り込みました。

 

 

だいぶ飛びましたが、底付けをしたところです。今回初めて、Shiroenoyousuiの片岡さん、高井さんをマネして本底を付ける前にドブ起こしの革めくりをしたのですが、めっちゃ薄くなってしまいました。厚いよりは薄いほうがいいんですけど、ちょっと薄すぎたかも。薄すぎて一箇所切れてしまいました。

 

 

出し縫い後ドブを伏せたところです。ウェストは初めてのベベルド、銀面でぐるっと包むやつです。もう少し包み代を長くないといけなくてギリギリでしたね。ここでの失敗はヒールのサイズが微妙に左右で違ってしまっていて、当然短い方に合わせたためベベルドのフマズ部分が長くなってしまい、少し銀面露出状態になってしまったことです。しかし、フマズ部分の丸みは今までで一番キレイに出来ました。

 

 

 

丸いのはいいんですけど、ヒール取り付けが、、、、丸みを消すのにハチマキ1枚貼っただけでは全く歯が立たないので、積上げ2枚をハチマキ代わりに追加投入。

 

こんな感じです。

 

さて、ローファーの最大の失敗は最後、木型を抜く時でした。
私はいつもフマズを縫うのが面倒くさいのでサンクリスピンの靴みたいに木釘を打っているのですが、これを打つと当たり前ですが木型を抜くのが大変なんですよね。
で、今回もなかなか抜けなくてウンウン唸りながらやっと抜けたと思ったら、、、、ベロの付け根が裂けててしまっているじゃーあーりませんか!

 

こっちの方が分かりやすいかな。結局、右足は両側が、左足も片側が裂けてしまってました。。。
友人からの依頼なので、これはこれで納品しますがまた作り直さないと。。。。

 

 

最終的には、裂けたところは手縫いでなんとか縫い留めました。一応完成ですが、全体的にカッコ良く出来ただけに最後の裂傷が痛い。。。

 

遠目から見れば分からないけど(笑)

 

もう1足のモンクは失敗箇所をご紹介します。

 

みてください、この見事な破れ方。そもそも、この素揚げヌメ革がまず良くなかった。やや柔軟性に欠ける感じでした。それを十分な縫い代を取らずに縫った結果、ミシン目で切れてしまいました。この部分のステッチはもう少し広く取った方が良いのかもしれません。

 

最終的にはこちらも、手縫いで縫い留めました。菱錐で穴を明けて、手縫い用の蝋引きしたレザクラ用麻糸で縫い留めてやりましたよ。上のストラップがゴムになっていますので、この下側のストラップは固定されていれば良いだけなので、そこは救いでした。

 

 

分かりますでしょうか、太い糸で強引に縫い止めてあるのが。

 

こちらも遠目で見れば、、、

 

如何でしたでしょうか。

 

自分で作った靴ならば傷や失敗箇所もまた愛着のあるものです(?)

 

皆さんも、趣味の靴作りをどうぞお楽しみください!

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