【皮から革、そして甲革へ】靴の顔となるアッパー作りの3ステップとその入手方法!

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皆さん、アッパーカテゴリーをご覧いただき、ありがとうございます。

このカテゴリーでは、アッパーがどんな工程で作られているのか、お伝えしていきます。そして、皆さんがこのカテゴリーを見れば、”次の底付けの工程へ進める” という状態を目指していきます。

 

 

今後、大きく分けると、以下のようなコンテンツを更新していく予定です。(今後、さらに細かくなる可能性があります)

 

  • そもそもアッパーとは
  • アッパーを作るための3ステップ
  • 実際にアッパーを手に入れるには?

 

くわしくは各コンテンツの記事でまとめますが、今回はさらっと各項目に関するご説明をします。

 

そもそもアッパーとは

 

アッパーとは、日本語では “甲革” と言います。文字の通り “足の甲を覆う革” のことですね。靴の見た目の大部分を占めるので、靴を印象付ける大きな要素になります。

そして、皆さんご存知かもしれませんが、アッパーは大きく2つの革が縫い合わされて作られています。

 

1つは、ストレートチップやウイングチップなどのデザインやメダリオンなどを施して、外から見える革ですね。よく●●製の革が使用されている、などと言われるのはこの表の革のことが多いです。

 

もう1つは、靴の内側で足が触れる”ライニング”と呼ばれる革です。内側なので見た目に大きな影響はないのですが、実は履き心地に重要な要素なのです。更に、脱ぎ履きする時にはチラッと見える部分なので、お洒落で色などにこだわってみるのも面白いと思います。

 

木型が変わるとアッパーも変わる?

アッパーを作る工程を、靴作り全体の流れで考えてみると、1つ前は”木型”でしたね。実は、この順番で並んでいることにも意味があります。木型を作った後でないとアッパーが作れないんです。

 

デザインによってアッパーが変わる、というのはイメージしやすいですが、木型によってもアッパーが変わるのです。同じストレートチップのデザインでも、1人1人の足に合う木型に対応する1人1人のアッパーがあるんですね。

 

何故かというと、”木型を元にアッパーを作るから” なんですね。なかなかパッとはわかりづらいと思いますが、詳しくは次の3ステップを読み進めてもらえたらわかりますので、ぜひ読み進めてもらえたら嬉しいです。

 

 

アッパーを作るための3ステップ

アッパーがどんなものかわかったところで、いよいよ今回メインのアッパーを作るための3ステップをご紹介します。各ステップの詳細は、今後の記事でより深掘りして書きますのでお楽しみに!

 

そもそもパーツとなる革は?

 

第1ステップは “革を手に入れる” ことです。
そもそも”革”靴を作るので当たり前ではありますが、どうやって手に入れたらいいでしょう?

メインになるのは店舗やネットで革を販売している卸問屋さんだと思います。だいたい靴1足分より大きなサイズで販売されているかと思いますので、お知り合いと共同で買うのも良いかもしれません。

 

そして、靴に合う”革”もあるので、ぜひプロであるお店の方に色々聞いてみてください。鞄や財布と違って、靴は歩くときに何度も屈曲する運動への耐久性が必要だったり、足に直接触れるので履きながらなじむ柔軟性との両立が必要だったりします。あなたの要望を伝えたら色々教えてくれるはずです!

 

今後の記事では、”革をどのように選んでいったらいいのか” “どんな革が選択肢になるのか” に加えて、”そもそも革って皮からどう作られているのか” についても掘り下げていきます。タンナーさんの工場見学なども企画したいですね。

 

木型をアッパーに反映させるには?

 

次は手に入れた革を靴の形にしていく “型紙作り” が第2ステップです。

アッパーは、1つ1つの革のパーツです。そのパーツを1枚の大きな革から裁断するために必要なのが”型紙”です。そして、その型紙を作るために必要なのが、前のカテゴリでご紹介した木型なんですね。

 

まず自分の木型にテープを貼って、そこに作りたいデザインを書いて剥がすことで、立体を平面に起こします。木型が変わると型紙も変わる、という意味がお分かりいただけたでしょうか。

 

なんで木型の半分にだけ貼るの?テープを剥がしたあとはどうするの?といった疑問もあると思いますが、現時点では、木型から型紙を起こす方法が色々あるんだな、とご理解いただければ大丈夫です。今後の更新記事をお楽しみに!

 

パーツを縫い合わせるには?

 

アッパー作りの最後、第3ステップは型紙を元に裁断したパーツを “ミシンで縫い合わせる” ことですね。この工程で、平面の革が立体的なアッパーへと生まれ変わります。

ようやく型紙を作るときに考えたデザインが、実際の革で表現されます。初めて靴を作った時、アッパーの完成がとても嬉しい瞬間だったのを覚えています。

 

基本的には革同士を重ね合わせて、その縁を縫う、というシンプルな工程ではあるのですが、細かい小さな工夫が随所に施されています。詳しくは今後のコンテンツでご紹介していきます。

 

そして、多くの方が縫う方法よりも、”ミシン買わなきゃアッパー作れないのか…”と思われていると思います。オークションなどにも出ているものの、機械を買うとなるとハードルが高いですよね。

このサイトでミシンの使い方やメンテナンスの仕方も発信していくことで「私も買ってみようかな?」と思った人のサポートもしていきたいと思います。そして次のコンテンツで、”ミシンを買わずにアッパーを手に入れる方法”もご紹介いたします。

 

 

実際にアッパーを手に入れるには?

さて、ここまで”アッパーを作るための3ステップ”をご説明してきましたが、最後に”実際にアッパーを手に入れるための方法”を簡単にご紹介します。詳しくは各記事の更新をお楽しみに!

 

自分で縫製する

すべての工程を一気通貫してやってみたい!
既成靴であまりないデザインを作りたい!
といった方にオススメ!

 

 

せっかくなので、ぜひ皆さんには一度、自分でアッパーを作ってみて欲しいです。

私も家庭科の授業振りにミシンに触れましたが、趣味として作るものですし、工場のように早く縫う必要もないので、1針ずつ慎重に丁寧に革を縫っていく時間がとても楽しかったです。

 

自分でミシンを持つことが難しい方にも、将来的には気軽に触れてもらえるような場作りもしていきたいなと思ってます。ご興味ある皆さんは型紙作りの練習をしてお待ちください!

 

中古靴から抽出する

底付けの練習、木型チェック用にアッパーが欲しい!
サイズが合わずに履いてない靴をリメイクしたい!
といった方にオススメ!

 

 

型紙を作って待つとはいっても、早く底付けの工程をやってみたい、という方には中古靴からアッパーを抽出することをオススメします。

このプロジェクトのメンバーで積極的に取り組んでおり、市販の靴を自分の木型サイズに作り直すことができるので、靴作りを練習したい方で足に合わない靴をお持ちの方は一石二鳥です。

 

この後の工程である底付け技術も関係してきますが、お持ちの木型用に作られたアッパーではないので、「100%のフィット感を得られない」「元のデザインを維持できない」という可能性はあります。しかし、底付け以降の工程をすぐに始めることができる点はとても魅力的です。

今手元にそういった靴が無い方は、メルカリやヤフオクなどで安価な靴を落札してみるのもありです。詳しくは体験記カテゴリーの記事を覗いてみてください!

 

自分の木型を元にアッパーだけを作ってもらう

革やデザインを考えることに集中したい!
木型に合ったアッパーが欲しいけどミシンは買えない!
といった方にオススメ!

 

 

既に底付や木型のチェックはある程度やってみて、そろそろ本格的に仕事で履いたりする靴を作りたいな、でもミシンを買うのはハードルが高いな、という方にはアッパーのみ外注するというのはいかがでしょうか?

昔から木型やアッパー、底付専門の職人さん同士では部分的な作業を外注し合っていますが、いわゆる趣味として靴作りをする人には利用しづらいと思います。

 

もちろんプロとしてやられている方々なので、しょうがないことです。素人が高級料理店に、調理は家でするから下準備した食材を売ってくれ、といっても難しいですよね。

ただ、このサイトではそういったニーズにもなんとか応えられる仕組みを作りたく、職人さんやアマチュアの方と調整を進めていますので今後の動きをお楽しみに!

 

 

終わりに

皆さん、いかがでしたでしょうか?

 

正直なところ、型紙作りやミシンでの縫い合わせは、靴作りの工程のイメージとしてはあまり強くないと思います。

しかしながら、その分、知られていない奥深さも多くある工程だと思います。私、河野はこのアッパー作りに力を入れていきたいと思っていますので、もしアッパーに興味を持って頂けた方がいましたら一緒に頑張っていきましょう!

 

次は底付けのサマリーページもぜひご覧ください!

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