こんにちは、MSY編集長のくすみ(@kusumincom)です。
4月20日に浅草橋のお店のスペースをお借りして、シューゴスティーニのワークショップを開催いたしました。(こちらの記事で詳しくご紹介しています。)
お越しいただいた皆さま、ありがとうございました。
シューゴスティーニ創刊号は、靴づくりのきっかけにもなればという我々MSYの想いも込め、かかと(トップリフト)の修理ワークショップとしました。
しかも参加費は創刊号特別価格 ¥2,900 です。材料費も会場代も込み!
かかと修理の流れも含めて、当日の様子をご紹介させていただきます。
目次
かかと修理の流れ
かかと修理の流れをご紹介してまいります!
トップリフトを剥がす
まずはとにかく、磨り減ったかかとを剥がさないと話になりません。
大きな釘抜きで、かかとの底を剥がします。
これが結構力が必要な作業のようで、参加者の皆さんは苦労されている方も多いようでした。くれぐれもケガだけは気をつけて作業をしてくださいね。
場合によっては、革包丁やマイナスドライバーで切り込みを入れ、そこから剥がします。
トップリフトを型取る
次に、貼り付けるトップリフトを型取ります。
靴のかかと部分をトップリフトにあて、その外周を鉛筆などでなぞるだけ。
まだこの段階では型取るだけです。かかとのサイズに合わせるのは貼り付けた後で。
積み上げを追加する場合も
ただし、今回MSYが用意していた交換用のトップリフトは、4.5mm。
剥がしたトップリフトがそれよりぶ厚い場合は、4.5mmのトップリフトでは厚さが足りませんし、履き心地も変わってしまいます。
なので必要に応じて薄い革や積み上げを追加してからトップリフトを接着します。
(某靴修理屋さんによると2mm以内の誤差であれば履き心地にはほとんど影響がないそうですがそれを超える場合はこのような対応が必要です。)
接着剤を塗って乾かす
次に、積み上げやトップリフトに接着剤を塗布します。
とその前に、接着剤を革に接着性を高めるために、革の表面をヤスリで少しだけ削って毛羽立たせます。
接着剤を塗って…
しっかり接着させるために、塗布後15〜20分程度乾燥させておきます。
積み上げ用の革
ヒートガンで熱してトップリフト接着
乾燥が終わったら、接着する直前に一度ヒートガンで接着剤を活性化させます。
靴側の接着剤にもヒートガンを。
このあと、形取った線に合わせて接着!
接着したらハンマーで叩いて、かかとをしっかり接着させます!
かかとを整える
ここからはかかとのサイズに合わせて、貼り付けたトップリフトを整えていきます。
カッターで大まかにカットした後、ヤスリで削って整えていきます。
整ったものはこんな感じです。いい感じですね!
この作業はヤスリだとなかなか時間がかかってしまいます。なので、カッターで余分なところをどれだけ削っておくが勝負のようです。
みなさんかなり苦戦されていました。
ちなみに、amazonの電動ヤスリを持参されている方がいらっしゃいました。USBで充電式のヤスリで、これは便利そうです!
お好みで化粧釘
今回、希望する方には化粧釘にもトライして頂きました。自分の打ちたいところに打って、ヤスリで削って真鍮の丸い輝きを出していきます。
かかとは簡単に剥がれるものではないので、化粧釘はあくまで装飾の意味合いの方が強いのだそうです。
打った釘は、こんな感じの仕上がりに。
いいですね!釘があると少しゴージャスな印象になります。
トップリフトの側面に少し水をつけ、ハンマーの面を利用して革をこすります。水によって革が引き締まるだけでなく、かかと全体の面がつるんと仕上がります。
コバインキを数回塗って乾いたら、靴磨き用のワックスを塗って仕上げます。
仕上がり
仕上がったかかとは、こんな感じです!
こちらの靴は、積み上げを一枚追加した後にトップリフトを貼っています。
靴ごとにかかとの形状が違うのも、革靴のおもしろさのひとつですよね!
こちらの靴は積み上げまで磨り減ってしまっていたので、革を足して、その後トップリフトを接着しました!
時間が来たので途中で終わってしまった靴もありましたが、後日ご自宅で仕上げをしていただいたようです。
運営側の反省点
何より、ご参加いただいた方に「楽しかった!」とか「次はないんですか?」というご意見をいただけたのがとっても良かったです!
みんなでワイワイ作業できるのも、こういったイベントの良いところですよね!
はじめてだったということもあり、いろいろ想定外の出来事もありましたが、細かい反省は次回に活かしつつ、また次回もイベントの運営ができたらと考えています。
会場は、駅からもコンビニも近く飲食もできるという、良い場所でした。
今後のイベント
次回は、大阪で開催したり、木型を削る会や中古靴のアッパーリメイク会などができたらいいですねぇ、なんてMSYでは話をしています。
あと、ワークショップが終わったあとの親睦会(飲み会)もできたらいいですね!
興味のある方は是非、今後のイベントもチェックしてみてください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!(記事の公開遅くなっちゃてごめんなさい!)