2019/07/04

車に轢かれた革靴。再生へのリアルストーリー【MSYブラックジャック第四夜】

  • LINE

アッパー修理

2019年4月某日。
ピノコのトウ革は損傷が激しいので新しい革に交換しなくてはならない。IWA氏はいくつかの革問屋さんを訪れてピノコの元のトウ革と同じ雰囲気の革を探し求めていた。

 

 

「うん、これならいけそうだ!」
浅草橋のタカラ産業さん(※1)で良い雰囲気の革を見つけた。ピノコに使うだけなのでほんの少しで良いのだが半裁(※2)売りなので仕方ない、だいぶ余るけれど丸ごと買ってしまう。

※1:タカラ産業さんはこちらです。1階に革が、2階にはレザークラフト資材も売っています。
※2:半裁は、牛一頭分を背中で半分に割ったサイズです。

 

さっそく、トウ革の型紙作りから進める。

 

 

マスキングテープを貼って鉛筆でエッジをなぞったら、、、

 

 

広げて紙に貼り付け、型として切り出す。

 

 

買ってきたトウ革に型をのせて新しいトウ革を裁断していく。
型を取り終わったので、現状のトウ革の取り外しにかかろう。

 

 

リッパー(※3)でミシン糸を丁寧に切って外していく。

※3:リッパーとは縫い目をほどくために用いる裁縫道具です。又になっている所が刃になっています。

 

 

取り外し完了。
ライニング側も手当をしておこう。

 

 

ライニング側もキャップ付近をカットして新しいライニング革を切り出して貼る。

 

 

アッパーやライニングに革を継ぎ足す前に、伸び止めテープを貼って補強をしておく。

 

 

ライニング側の釣り込み部分を補強のために少し革を継ぎ足す。

 

 

アッパー側の吊り代革を縫っていく。
次に、履き口周りの損傷が激しい部分も革を交換していこう。

 

 

トウ革と同様にマスキングテープで型を取る。

 

 

こちら側もやっておこう。

 

 

薄く漉いた革にマスキングテープの型をあてて、型通りに、カット&穴あけ。繊細な作業が続く。

 

 

オリジナルピノコは「ドッグテール(※4)」だったが、損傷カバーのためにあて革をあてる関係上、少しデザインを変えさせて頂く。

 

※4:ドッグテールとは、こんな感じの意匠です。

 

 

順番が前後してしまうが、トウとかかとに入れる芯を新しく作り直す。

 

 

オリジナルピノコのアッパーをヒーターで熱して型を剥がしとる。

 

 

剥がした芯で新しく型を起こす。

 

 

型紙を市販の芯材にあてて切り出していく。

 

 

せっかくなので、オリジナルよりも少し長めの芯にする。漉き加工をして終了。最後は現物あわせで調整していこう。

 

 

ということで、アッパー修理、完。

 

ピノコ、痛んだ箇所の移植手術は無事終わったよ。
次は君の骨格の上にこの君の身体を戻していくからね。

 

 

第五夜へつづく

 

 

第一夜

第二夜

第三夜

・第四夜(イマココ)

第五夜

第六夜

最終夜

この記事を書いた人

Tomi

レザークラフトを10年以上趣味として続けており、名刺入れなどの小物からダレスバッグなどの鞄まで一通り経験。いよいよ次は靴作りだとチャレンジを始めました。
道具マニアでもあるので、靴作りのチャレンジは靴作りの道具集めから入りました(笑)

 

書籍や修理屋さんのブログなどで作り方を調べ、独りで試行錯誤しながら踵修理を入り口にオールソールまでやってみたところで、MSYに出会い、Twitter界に靴作りへの熱い想いを持つ人達がいることを知り大喜び。
次第に交流を深めるうちに、気付いたらメンバーのひとりになっていました。

 

きっと、かつての私のように靴を作りたい想いを抱えながら、どうやって作れば良いかよく分からない人達がたくさんいるんだと思っています。早くそんな皆に出会って、一緒に、賑やかに、靴作りを楽しみたいです。

 

twitter : @tmkprch
note : https://note.mu/merrygoround2030

SNSでシェア!

  • LINE

RELATED関連記事

RECOMMENDEDおすすめのサイト

COPYRIGHT © Make Shoes Yourself ALL RIGHTS RESERVED.